ジョブハンティング! 弁護士、派遣、社畜、銀座ホステス、いろいろやってみた。

元派遣、氷河期世代かつ団塊ジュニアの弁護士が外資系や大中小企業など40社以上で働いた経験をもとに、氷河期世代を取り巻く諸問題、40代派遣・フリーターから正社員へのステップアップのコツ、日々思ったことなどを綴っていきます。

管理職でも残業代もらえます!役職者でも残業代もらえます!

こんにちは。ヴィヴィアンです。

ほんのちょっとだけ涼しくなってきましたね。

前回↓は、東大卒エリートのパワハラについて書いてみました。

別に東大に恨みがあるわけではありません。上司だった東大卒エリートたちに恨みがあるのです。

vivien-moriya.hatenablog.com

今回は管理職の残業代についてです。ほとんどの人が勘違いしているようなので(それとも知らないふり?)書くことにしました。

目次:

管理職でも管理監督者に当たらなければ残業代をもらえる

「管理職だから残業代は出ない」と言うフレーズ、よく聞きますよね。

実際私も、内定をいただいた企業から、へんちくりんな肩書をつけられた挙句、管理職扱いだから残業代は出ないと言われたことがあります(管理職ですらないケースです)。求人を見ていると、管理職でなくてもなにかしら肩書をつければ残業代を払わなくてよいと勘違いしている企業や管理職には残業代を払わなくてよいと勘違いしている企業が大半のように見えます。いや、企業だけでなく、日本人のほとんどが勘違いしているのではないでしょうか。

 

でも実は、管理職に残業代を払わなくてよいとする法律はありませんし、管理職っぽい肩書をつければ残業代を払わなくてよいとする法律もありません。労働基準法上の「管理監督者」に当たらない限りは残業代を支払う必要があります。そしてこの「管理監督者」というのは、一般に言う「管理職」のことではありません。つまり、「管理職」でも「管理監督者」に該当しなければ残業代を支払わなければなりません。(もっとも、管理監督者にあたる場合でも深夜労働に対する割増賃金を支払う必要があります。)

 

おそらく中小企業やベンチャー企業では、管理職の大半がもらえるはずの残業代をもらっていないのではないでしょうか。

もちろん、大手企業でも残業代を支払っていないケースはよくありますので、管理職の方や何かしら肩書をつけられている方は確認されるとよいでしょう。

労基法上の管理監督者とは何か

では、「管理監督者」とは何でしょうか?

労基法上の管理監督者とは、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者のことをいうのですが、これに当てはまるかどうかは、役職名ではなく、その職務内容、責任と権限、勤務態様等の実態によって判断されます。

このブログは、法律ブログではないので、詳細についてはググってお調べいただければと思います。社労士よりも法律事務所や弁護士のサイトの方が信頼性が高いです。

 

採用や人事考課、労務管理などについての責任や権限が与えられていないとか、それなりの権限や責任はあるけれどもそれに見合った給与をもらっていないとか(管理職になったら残業代つかなくて手取りが減ったとかよく聞きますよね)、こういったケースは疑ってみたほうが良いでしょう。誰が見ても明らかに管理監督者に当たらないという場合は別ですが、管理監督者に当たるか否かの判断は、素人が思うよりも複雑で専門性が要求されますので弁護士に相談する方が無難だと思います。

残業代を請求しよう!

管理監督者に当たらないとしても、残業代を在籍中に請求するのは気が引けるという人もいるかもしれません。辞めてから請求してもよいでしょうけど、残業代を請求する権利には時効があるので注意が必要です。当面は3年間です。

 

まぁ、いずれにせよ、請求するには実際に●時間●分残業した、という証拠がなければいけません。

タイムカードのコピーを取ったり、勤怠システムのデータをダウンロードしたりして証拠を残しておきましょう。写真にとっておいてもよいですね。

会社によっては勤怠システムの過去分のデータを閲覧できないようになっている場合があるので、こまめに証拠を取るようにした方が良いかもしれません。勤怠システムのデータを確認できないとかタイムカードのコピーが取れなかったという場合、メールも証拠になります。

 

具体的な請求の仕方はググってみてください。ただ、遅延損害金の計算もありますし、弁護士に依頼する方が簡単ですし確実です。

 

簡単ですが、管理職の残業代については以上となります。

おそらくですが、日本では99%の会社が管理監督者に当たらない管理職に残業代を払っていないと思うんですけど、なぜ厚労省は何もしないんでしょうかね?注意喚起したりチェックしようと思えばできますよね?最近、日本は賃金が低いだのと騒がれていますけれど、まず労基法上支払うべきものを払えよ!って思うんですが。。

 

皆さん、ぜひ、残業代を請求してみてください!